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サークル儀式回路のオフィシャルブログです


by g-kairo
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 では、実際にどのようにシーンを作っていけばいいのでしょうか?
 もちろん、マスタリングは人それぞれで、正解はないのですが、ここでは参考までに【Na3】のやり方をあげておきます。

1.シーンの場所と登場人物を決める。
 まず、プレイヤーが次のシーンにどこで何をしたいのかを聞いて、場所と登場人物を決めます。基本的に場所はプレイヤーの希望に沿って設定します。登場人物についても、基本的にはプレイヤーの希望に沿ってよいのですが、ヒロインによっては、時間帯と場所によって登場するのが不自然な場合があります。また、夜の外出の場合は、襲撃などのイベントが考えられますので、そうした要素を加味した上で登場するキャラクターをマスターの方で判断して決定します。

2.重要イベントを起こすかどうかを決める。
 シーンの時間帯と場所、登場人物が決まったら、次に重要イベントを起こすかどうかを決定します。登場人物のイベントクラスターを見て、場所、時間等の条件が揃っている場合には、重要イベントを起こすことを考えます。その場合には、どの重要イベントを起こすかを選んだ上で、具体的にどういう流れでイベントを起こすかを頭に入れておきます。

3.シーンの演出を開始します。
 最初に確認の意味を込めて日付、時間帯、場所をプレイヤーに告げた上で、シーンの演出を開始します。個人的にはシーンのイメージがつかめるように、場所の描写や、NPCの動きを最初に見せる形でシーンを開始することが多いです。プレイヤーの方で積極的な動きがあるならそれに任せますし、そうでないならNPCの方からアクションを起こして、他愛のない会話でも良いので掛け合いを起こすようにします。その上で重要イベントを起こすつもりなら、重要イベントを発生させる方向で話を進めます。
 ただ、あまり強引にやると不自然になるので、うまく話が繋がらないようであるなら、諦めて別の機会を待つのが吉です。

4.イベントが起こったかどうかをチェックする。
 シーンが進んだらイベントクラスターを見て、イベントが起こっているかどうかを確認します。当てはまりそうなイベントが起こっていれば、チェックをつけます。その上で何か情報を得ようとする動きがあればTIPS判定を行います。TIPSについては、また次の機会にお話ししようと思います。

5.シーンを終了する。
 区切りの良いところまできたら、シーンの終了を宣言してシーンを終了します。

 だいたいこんな感じです。前回にもお話ししましたが、「□」のイベントについては、あまり積極的に意識していません。
 もちろん、「□」イベントにも伏線となるものが含まれていますので、意識的に組み合わせたり、順序を考えて演出すると結構大きな効果が得られます。馴れてきたら、意識して自分なりのコンボを組んでみてください。うまくはまると、かなり印象的なシーンが作れますよ(笑)。

 あと、重要イベントを起こそうとするときは、自分なりにフラグを考えておくと便利です。「プレイヤーキャラクターがこのことを聞いてきたら」とか「こういう話をし始めたら」とか「会話がとぎれたら」とか、自分なり発生条件を決めておくのです。これをしておくと、イベントを発生させるか、それとも諦めて退くかの線引きがはっきりできるので、重要イベントを中途半端な形で起こしてしまう危険性が減ります。

 イベントを組み合わせてシーンを作るとき、個人的に一番難しいと思うのは、引き際です。
 基本的にイベントは多く起こした方が、ルートの進行は早くなります。けれども、1つのシーンにあまりイベントを詰め込みすぎると、シーン自体が長くなって冗長になりますし、シーンの面白みが損なわれてしまいます。
 なので、【Na3】的には1シーンに起こすイベントの総量について、自分なりの目安を設けておくことをお勧めします。【Na3】の場合は、重要イベントは1シーン1つ。イベント総数は3~4を基準に考えています。もちろん、シーン的に畳みかけたり加速したりするシーンはあるので、絶対的にそれに縛られる必要はないのですが、基準として定めてあると、引き際が判断しやすいので安心できると思います。

 以上のことを踏まえまして、今回のキーポイント。

「重要イベントはフラグとタイミングを考える!」

 です。
 『此花咲哉』は繰り返しの物語です。そこでうまくいかなくても、きっとまた機会が巡ってきます。慌てず、じっくり行きましょう!
 大丈夫。きっとそのうち馴れますから(笑)。
【Na3】
# by g-kairo | 2007-08-27 20:27 | 此花咲哉
 『此花咲哉』で、最も項目の多いデーターがイベントです。
 というのも、実のところ『此花咲哉』というシナリオ本体は、このイベントの集合によって構成されているからです。
 多くのシナリオにおいては、シナリオのストーリー進行をシーン単位で表記し、構成しています。
 順番に、シーン毎に追っていけば、マスタリングができるという寸法です。

 しかし、今回『此花咲哉』では、ヴィジュアルノベルの手触りを重視したいがために、敢えてシーンを更に小さな単位であるイベントにまで分解しました。マスターは、このイベントを組み合わせることでシーンを作り、シナリオを構成していくことになります。

「……ってことは、マスターはシーンを全部自分で作って行かなきゃいけないってこと?」

 はい。
 実のところ、そうです。

「……それって、メンドクね?」

 えーと。ごめんなさい(笑)。
 ですが、そんなに構えていただくほどではないんですよ?

 イベントというと大仰に聞こえるかもしれませんが、実のところそのほとんどは各ヒロインの動作や言動の断片です。
 実際には、ヒロインがシーンに登場してPC達と掛け合いをしていれば、自然と出てくるような内容のものばかりです。
 もちろん、中にはヒロインルート進行上、重要なイベントが含まれています。具体的には「◇」と「☆」のイベント。
 これらのイベントについては、発生がイベント進行の鍵となため、把握しておく必要があります。
 が、逆をいえばそれ以外の「□」イベントは、ほとんどフレーバーです。
「このキャラなら、こんな動きをするとそれっぽいですよ」程度の意味合いで存在しているイベントです。なので、正直あまり気にしないで結構です。シーンを進行していて、当てはまるような動きがあったら、該当する事項をチェックする程度の管理で構わないと思います。
 極端な話、マスターが固めたヒロイン像に当てはまらないようであれば、イベントを変えてしまうことだってOKです。
 
 また、イベントというと1シーンに1つのような印象を与えがちですが、『此花咲哉』についてはそのようなことはありません。
 前述したとおり、動作や言動の断片ですので、1つのシーンの中に複数のイベントが含まれてまったく問題ありません。テストプレイなどを見ていても1つのシーンには2~3個くらいのイベントが含まれているのが普通です。マスターはその辺、積極的にイベントを発生させて構わないと思います。
 ただ、1つのシーンにあまり多くのイベントを詰め込みすぎると、シーンが長くなり冗長になりがちです。なので、マスタリングの際には、まずそのシーンとしてのまとまりを優先した方がいいかと思います。
 長くなりましたので、その辺のところは次回「『此花咲哉』マスタリングガイド③~イベント編(その2)~」でお話したいと思います。
 というわけで、今回のキーポイント。

「重要イベント以外は、あまり気にしなくOK!」

 ということです。イベントの半分以上はフレーバーだとおもっていただいて大丈夫。もちろん、変更・追加も可です。馴れてきたら、マスターの方でチューンしてみても結構面白いと思いますよ?
【Na3】
# by g-kairo | 2007-08-26 13:34 | 此花咲哉
 『此花咲哉』の最大の特徴は、ヴィジュアルノベル……もっといえばギャルゲーを意識した構造です。

 多くの場合、ギャルゲーには物語の柱となる重要NPC(ヒロイン)が複数名いて、このヒロイン達との関わりを深めることで、それぞれのヒロインの持つ物語(ルート)が進行し、シナリオが展開していきます。
 ズバリ! 『此花咲哉』もこの構造を採用しています。
 なので『此花咲哉』をマスタリングする上では、まず、各ヒロイン達を押さえていただくのが近道です。

 それぞれのヒロインが、どういった性格で、どういった背景の持ち主であるのか。
 このイメージを自分なりにきっちりと固めていただくのが、『此花咲哉』をプレイする上での最大のコツだと思います。
 
 『GameDisk』の中で圧倒的な分量を誇るイベントやTIPSといったデーターの数々も、結局のところはヒロイン達の性格や背景から来る情報に過ぎません。先に、きっちりとしたキャラクター像を組み立ててあれば、正直、何ほどのものでもありません。

 重要なのは、ヒロイン達を自由に動かせる程度にイメージを作り上げることです。
 付属リプレイは、そのイメージ固めにいくらかのお力添えができるかと思います。イベントグラフィックやイベントクラスターもそれぞれのヒロインのイメージを膨らませる上で有効な素材になると思います。

 ですが、一番大事なのはマスターが納得できるヒロイン像を作り上げることです。
 付属リプレイのヒロインが絶対ではありません。マスターは自分自身で納得のいく動かしやすいヒロイン像を組み上げてください。

 マスターの側でうまくヒロインのイメージが出来上がっていると、実際に動かしたときにそのヒロインの人となりがプレイヤーに伝わりやすくなります。そして、プレイヤーがヒロインの人となりをわかっていると、プレイヤーの側でもある程度ヒロインをコントロールできるようになり、結果としてマスターの負担が軽減します。
 
 いや、マジで結構バカになりませんよ? 実際、付属リプレイでもありますが、シーンの中心にいないヒロインなんかプレイヤーに丸投げしてもちゃんと動いてくれたりしますので。マスターは、非常に楽です。

 というわけで、マスタリングガイドその①~キャラクター編~のキーポイント。

「ヒロイン像を確立する」

です!
 『此花咲哉』は最低でも6回。一般的には8~10回は続く長いキャンペーンです。ヒロイン達との付き合いも必然、長くなります。
 是非、長く付き合っていて飽きない、素敵なヒロイン像を組み上げてください。
 シナリオ的にも産みの苦労に見合っただけの収穫が、きっと得られると思いますよ!
【Na3】
# by g-kairo | 2007-08-25 17:35 | 此花咲哉
 残暑お見舞い申し上げます。みなさま、夏コミお疲れ様でした。
 お陰様をもちまして、儀式回路では新作『此花咲哉』を無事に頒布することができました。
 お買い上げいただきましたみなさま、本当にありがとうございました。

 さて、当ホームページでは頒布させていただきました『此花咲哉』のサポートの一環としまして、今回から数回に分けて「『此花咲哉』マスタリングガイド」と銘打ち、『此花咲哉』の遊び方についてちょっとした説明をさせていただきたいと思います。
 というのも『此花咲哉』。何はともあれ、データーが多い!
 TRPGでヴィジュアルノベルを! というコンセプトを達成するために、スタッフ一同、ちょっと頑張ってしまった結果、
 イベントイラスト100枚以上、イベント総数200以上、情報項目であるTIPSが100枚丁度という、正直やり過ぎなボリュームに仕上がってしまっています。
 このボリュームこそが『此花咲哉』の売りだとも言えますが、その分、マスターに掛かる負担は通常シナリオの1.5倍以上(当社比)は堅いかと思われます。なにせ、シナリオブックである『GameDisk』だけで総ページ数208。1回読むだけでも一苦労です。

 まあ、シナリオなのでどうしたって全体を読み込んでいただくのは仕方がないのですが、マスターをなさろうという勇者なみなさまに少しでもその負担を軽減していただけたら、と思い、テストプレイの結果などをもとに、『此花咲哉』をマスタリングしていただく上でのコツのようなものをお話しできたら、というのが、この「『此花咲哉』マスタリングガイド」の趣旨です。

 あくまでスタッフの雑感に基づくものですので、必ずしもみなさまの参考になるお話にはならないかもしれませんが、『此花咲哉』という奇特なシナリオを消化していただく上での一助となり、楽しんでいただくきっかけとなれば幸いです。
【Na3】
# by g-kairo | 2007-08-23 23:26 | 此花咲哉

次回作の予感

 次回作の話が動き出しました。
儀式回路は、まだやる気のようです。

 目指すは、冬。

 次もまた、みなさまに驚きをもって迎えられるシナリオとなるように頑張ります!

 とはいえ、流石に次は単発シナリオ……の予定ですけど(笑)
【Na3】 
# by g-kairo | 2007-08-22 18:57